第1章:なぜ痩せなくなるのか?ダイエット停滞期の正体
停滞期とは
- 減量中に体重が横ばいになる時期
- ホメオスタシス(生体恒常性)による防御反応
- 多くは開始から1〜2ヶ月以内に起こる
ホメオスタシスの具体的働き
- 基礎代謝の低下
- レプチン減少による食欲増加
- 筋肉分解の優先化による省エネモード
停滞期が起こりやすい条件
- 急激なカロリー制限
- 長期にわたる食事制限
- 有酸素運動のしすぎ
第2章:体重が減らない理由|ホルモンと代謝の関係
レプチンとグレリンの役割
- レプチン:脂肪細胞から分泌、満腹信号
- グレリン:胃から分泌、空腹信号
- 減量中はレプチン↓、グレリン↑=食欲増
コルチゾールの影響
- ストレスで上昇→インスリン抵抗性増加
- 脂肪蓄積(特に内臓脂肪)を促進
インスリンと脂肪燃焼の関係
- インスリン高値では脂肪分解が抑制される
- 血糖値スパイクが代謝を乱す原因に
第3章:停滞期は悪ではない|痩せるための準備期間
停滞期の心理的影響
- モチベーション低下
- リバウンドへの不安
「体の抵抗」を受け入れる視点
- 痩せやすい体質への適応期間
- 筋肉維持のための重要フェーズ
停滞期中の変化に目を向ける
- 体脂肪率の変化
- ウエスト周囲径の減少
- 見た目や服のサイズ感
第4章:停滞期を乗り越える食事戦略
① リフィード(炭水化物の補充)戦略
- 週に1〜2日、高炭水化物食に切り替える
- レプチンを増やし代謝回復
- 例:体重×5〜7gの炭水化物摂取
② カロリーサイクリング
- 高カロリー日と低カロリー日を交互に
- 「燃やす日」と「回復日」を設ける
- メリット:代謝維持・筋肉減少防止
③ PFCバランスの見直し
- タンパク質:体重×1.5〜2.0g
- 脂質:摂りすぎず、MCTやオメガ3を活用
- 炭水化物:GI値の低い複合炭水化物中心
④ ファスティング(断続的断食)
- 16時間断食、8時間の食事時間
- インスリン感受性の改善、脂肪燃焼スイッチON
第5章:運動で突破する方法|代謝を取り戻す動き方
① 筋トレで基礎代謝UP
- 停滞期に特に重要
- 全身の大筋群を中心に(スクワット、デッドリフト等)
- 成長ホルモン分泌促進
② HIIT(高強度インターバルトレーニング)
- 短時間で代謝ブースト
- アフターバーン効果(EPOC)で脂肪燃焼が継続
③ NEATを増やす
- Non Exercise Activity Thermogenesis
- 例:歩く・階段・家事など日常の活動を意識的に
④ ストレッチ・ヨガの活用
- コルチゾールの抑制
- 副交感神経優位にして脂肪燃焼モードへ
第6章:睡眠とストレス|痩せる体を整える生活習慣
睡眠と体重管理の関係
- 7〜9時間の質の良い睡眠が重要
- 成長ホルモン=脂肪燃焼ホルモン
- 睡眠不足→食欲ホルモンの乱れ
ストレス対策
- 副交感神経を優位にする習慣
- 深呼吸
- マインドフルネス
- ハーブティー、アロマなど
第7章:栄養とサプリメントで停滞期をサポート
停滞期対策に有効な栄養素
- ビタミンB群:代謝全般
- 鉄・亜鉛・マグネシウム:酵素活性とホルモンバランス
- 食物繊維:腸内環境とインスリン感受性改善
サプリメント活用の例
サプリ名 | 主な効果 | 注意点 |
---|---|---|
プロテイン | 筋肉維持 | 摂取カロリーに注意 |
MCTオイル | エネルギー代謝促進 | 多量摂取で下痢の可能性 |
L-カルニチン | 脂肪のミトコンドリア輸送 | 長期連用は医師と相談 |
グルタミン | 筋分解抑制 | 消化器疾患に注意 |
ビタミンD | 代謝調整・ホルモンバランス | 血中濃度のチェック推奨 |
第8章:停滞期に陥りやすいNG習慣
過度な食事制限
- 筋肉減少→基礎代謝低下→さらに痩せにくく
運動しすぎ
- ストレスホルモン上昇
- 逆に脂肪が減らない原因に
体重だけに一喜一憂
- 「見た目」や「体脂肪率」「ウエスト周囲径」を指標に
第9章:女性特有の停滞期対策
ホルモンバランスの影響
- 生理周期と代謝変化(月経前は体重が増えやすい)
- 更年期障害による痩せにくさ
女性におすすめのアプローチ
- フェーズに応じた食事調整(例:排卵期はたんぱく質多め)
- リラックス重視の運動(ヨガ、ストレッチ)
第10章:停滞期こそ「続ける」力|成功者の習慣から学ぶ
停滞期を越えた人の共通点
- 一喜一憂せず長期視点を持つ
- 記録を取り、振り返りの習慣をもつ
- 周囲のサポート・コミュニティを活用
心が折れそうなときの対処法
- 「1日1改善」を意識
- 小さな成功を可視化(グラフ・ノート)
- 停滞期を知識で武装して乗り切る
まとめ|痩せない時期こそ、体が進化している
- 停滞期は「失敗」ではなく「準備期間」
- ホルモン・代謝・筋肉を意識した調整がカギ
- 食事・運動・睡眠・ストレス管理のバランスが最重要
- 一時の数字ではなく、一生続く健康的な習慣を目指す

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