第1章|はじめに:「お腹が痛い…」その原因は何なのか?
- 「なんとなくお腹が痛い」「トイレが止まらない」「気持ち悪い」
- 腹痛や下痢・嘔吐は、病院に行くかどうか迷いやすい症状
- この記事では、自己判断の精度を高めるための知識と行動指針を整理
第2章|まず最初に疑うべき原因7つ
1. 食あたり(細菌性・ウイルス性食中毒)
- 原因菌の種類と潜伏時間(例:サルモネラ、カンピロバクター、腸炎ビブリオ、ノロウイルスなど)
- 「あの食事が原因かも」と考えるための時間軸の整理
2. ウイルス性胃腸炎(ノロ・ロタなど)
- 感染力が非常に強い/冬場に多発/集団感染
- 嘔吐と下痢を繰り返すタイプ
3. 暴飲暴食・冷たい飲み物のとりすぎ
- 夏場に多い「冷え」タイプの腹痛
- 大量のアイスや炭酸水で腸が過敏に
4. ストレス性胃腸炎(自律神経の乱れ)
- 過敏性腸症候群(IBS)との関係
- 通勤前・会議前に症状が出るなら要注意
5. 薬の副作用
- 抗生物質(腸内細菌のバランス崩壊)や鉄剤、マグネシウムサプリ
- NSAIDs(痛み止め)による胃粘膜の障害も
6. 胃酸過多・消化不良
- 胃もたれ、ゲップ、腹部膨満感が主症状
- 深夜の食事や油っこいものに注意
7. 生理・ホルモン変化
- 女性に見られる下腹部の張りやゆるめの便
- 月経前症候群(PMS)やホルモンバランスの影響
第3章|緊急性のあるサインと病院受診の判断基準
- 高熱(38℃以上)・血便・意識障害などは即受診
- 子ども・高齢者・持病ありの人は早めの対応を
- 「いつから」「どんな症状」「何回目」かをメモしておくと◎
第4章|下痢や嘔吐のときにやってはいけないこと
- 市販の下痢止めを安易に使う危険性(細菌やウイルス排出を妨げる)
- 脱水なのに水分を避ける
- 食べてすぐに胃腸薬を多用する
- 熱を下げようと解熱剤だけ飲むのも逆効果なケースあり
第5章|まず試したい正しいセルフケア7つ
- 絶食:無理に食べず、消化器官を休ませる
- 白湯・経口補水液:体に吸収されやすく脱水予防
- 温める/冷やすの判断:腹部を温めるか、痛みが激しければ冷やすか
- 横になる姿勢:膝を抱える姿勢で腹圧を軽減
- お腹をマッサージする:ガスがたまっている場合に有効
- 市販の整腸剤を使う:乳酸菌製剤やビオフェルミンなど
- トイレや記録の準備:便の性状、回数、色、においなど観察して記録
第6章|食べられそうになったら…回復期の食事ガイド
- BRAT食:バナナ・ライス(おかゆ)・アップルソース・トースト
- 雑炊、うどん、白身魚、煮野菜など
- 避けたいもの:牛乳、脂っこいもの、揚げ物、甘いもの、生野菜、カフェイン
第7章|慢性の腹痛・下痢が続くときの病気の可能性
- 過敏性腸症候群(IBS)
- 潰瘍性大腸炎・クローン病(炎症性腸疾患)
- セリアック病/グルテン過敏症
- 乳糖不耐症/SIBO(小腸内細菌異常増殖症)
第8章|仕事・学校を休む判断と周囲への配慮
- ウイルス性の場合、出勤・登校はNG
- 感染拡大を防ぐ「トイレ後の手洗い」「消毒」「タオルの共有回避」
- いつから安全か?:解熱・下痢停止から48時間後が目安(ノロなど)
第9章|知っておくと安心な市販薬・サプリの選び方
- 整腸剤(ビオフェルミン・ミヤリサン・ラックビーなど)
- 胃薬(ガスター10、第一三共胃腸薬など)
- 下痢止めはロペラミド(正しい場面のみ使用)
- 経口補水液(OS-1、アクアソリタ等)常備をすすめる
第10章|予防と再発防止のためにできること
- 食中毒対策:食品の加熱・保存・手洗い・生食の注意点
- ストレスマネジメント:自律神経を整える生活習慣
- 冷え対策:腹巻、温かい飲み物、室温管理
- 胃腸の健康を保つ食生活:発酵食品・食物繊維・和食中心
- サプリや漢方薬の活用:大建中湯や人参湯など
第11章|コラム:筆者の「お腹を壊したとき」エピソード
- 例:深夜に食べたコンビニ寿司が原因で嘔吐下痢に→OS-1と絶食で乗り切った話
- 教訓:「原因を特定すること」「無理して食べないこと」「整腸剤を早めに飲む」
第12章|まとめ:お腹のSOSを正しく読み取ろう
- 原因を見極めて冷静に対処することが大切
- 「安易に下痢止め」で悪化するケースも
- 一番大事なのは、「水分補給」と「休む勇気」

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